注型による立体物のコピー

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シリコンゴムで型取りして、その型にウレタンやエポキシを流し込んで立体物を作る方法です。

 

ここでは二つ割のシリコンゴム型を作って透明エポキシ樹脂を注型する方法を説明します。

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まず、鍋にお湯を沸かし寒天を溶かします。

食べる寒天です。マスキングに使います。

 

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コピーする原型を半分だけ沈めます。

これで上半分を露出させます。

 

 

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寒天が冷えて固まるとこんな感じになります。

 

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その上から型取り用のシリコンゴムを流し込みます。

前に使ったシリコンゴムの型の断片も容積を埋めるため入れます。

固まれば密着し一体になります。

 

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横から見るとこんな感じで原型の上下がシリコンゴムと寒天で埋まっています。

一晩、シリコンゴムが硬化するまで待ちます。

 

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容器から取り出しました。

寒天を上にして置いた状態です。

 

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寒天を水で流し取り除きます。

シリコンゴムに半分埋まった原型が現れます。

なぜ最初からシリコンゴムで型取りしないかというと、ゴム型は常に原型の上に来るように流し込みます。

真空脱泡器を使っていないので混ざった泡は上の方に移動します。

原型の表面から離れるように移動させるため原型が下になるようにシリコンゴムを流し込むのです。

硬化するまでの約8時間あれば気泡は原型から離れて硬化し型の表面はきれいな面になります。

 

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この状態で、離型剤を塗布します。

普通はスプレー式です。

少し濃く吹きかけます。

次は、シリコンとシリコンが合わさるので離れてくれないとカッターで切り分ける事になるからです。

型がピッタリ合うように寒天に穴を開け出っ張りを3カ所作りました。

 

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残り半分もシリコンゴムを流し込み型取りします。

硬化後きれいに分離できたら原型を取り出し空の型を準備します。

型が2つに分離しないように輪ゴムで密着させます。

 

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輪ゴムは上下左右にかけて2つの型に隙間があかないようにします。

だいたいこれくらいで大丈夫だと思います。

これでエポキシを流し込む準備ができました。

 

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エポキシを流し込んだ後、LEDの基板を埋め込みました。

これで完全モールド状態のLED照明器具が完成します。

 

これの手首バージョンが下の写真です。

地面に置いて遊びましょう。

MVC-018F

 

次は、MINIの形をしたLED照明です。

HDDのアクセスランプにしてみました。

ヤフオクで2,000円~3,000円で売れました。

Mvc-017f

エポキシは時間が経つと黄色く変色してきます。

予防するため青い染色液を少し混ぜておきます。

そうすると完成したときは昔のガラス色に仕上がりとってもレトロです。

こんなふうに原型を下にしてシリコンゴムで型取りすると真空脱泡器が不要になります。


エポキシも2液なので混ぜる必要があります。

こちらも通常は混ぜた後真空脱泡器で気泡を抜いて型に流し込むのですが、私はこちらも真空脱泡器を使わずに混ぜる方法を考えました。

紙コップに2液を入れて割り箸で混ぜるのですが液面を泡立てずに液面の下だけを撹拌するように割り箸の先をTの字にして撹拌するのです。

割り箸を入れたら軸を動かさずに回転させるだけです。

液面さえ泡だてなければ気泡が入りません。

または、割り箸を使わずに紙コップを斜めにしてゆっくり回転させます。

これも液面を泡立てずに回転させます。

時間はかかりますがこの方法だと紙コップだけで気泡を入れずに2液を混ぜる事ができます。


これが簡単に説明した注型の方法です。

今後、詳しく加筆していきます。