破壊 (蛙の話)

<<< ぬるま湯の場合 >>>

 生きた蛙と水を鍋に入れて火にかけます。だんだん水が温かくなってきました。

 蛙A:「何かおかしいぞ、ここから出よう」
 蛙B:「でも暖かくて気持ちいいよ」
 蛙A:「もっと熱くなったらどうするんだ」
 蛙B:「そんなこと言ってもみんな気持ちいいって言ってるから」
 蛙A:「それでいいのか? 僕はこの鍋から出るよ」

 水が熱くなってきました。

 蛙B:「Aが言っていたとおり熱くなってきたなー」
 蛙C:「そうだなー」
 蛙B:「でもみんなまだ入っているから何とかなるんじゃない」
 蛙C:「たぶんそうだよ」
 蛙D:「僕もそう思う」
 蛙E:「そうそう」
 蛙F:「みんなが言うから大丈夫」

 蛙B:「・・・・・・」
 蛙C:「・・・・・・・・」
 蛙D:「・・・」
 蛙E:「・・・・・」
 蛙F:「・・・・・・・」

 変化を感じ取る感性の高さと行動の早さが運命を分けます。現実の世界では、鍋から出た蛙が幸せになったかどうかは分かりませんが自分の判断で行動し結果を受け入れることが、新たな困難を解決する能力になるのだと思います。

<<< 熱いお湯の場合 >>>

 熱いお湯に生きた蛙を入れます。
 
 蛙A:「あっちー、早く出よう」
 蛙B:「あついー、出よう出よう」
 蛙C:「ちょっと待ってー熱いよー」

感性が低くても急激な変化には気が付きます。

<<< おまけ >>>

 蛙に「飛べ」と言うと飛びました。次に、蛙の足を切り落とし「飛べ」と叫んでも蛙は跳びません。蛙は足を切ると耳が聞こえなくなるのです。

 実際には蛙は足が無いから飛べないのです。しかし、上のような解釈をしても間違いだとは証明できません。何事も入力と出力から内部の構造を探り、その結果を基に次に起こる事を予測するのです。この繰り返しにより正確な未来予知が可能になります。既成概念は不要です。論理的に物事を考える事で未経験の困難も乗り越えることができるのです。(2004年3月)

noteには他にもたくさん書いていますのでよかったら見てください。

Category: 書き物
Comments are disabled