Category Archives: 防音個室

作業台を作りました。

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接着用作業台

今日は吸音構造を作るための接着専用の作業台を作りました。天板の平面をきれいに作らないと接着工程で浮いている部分ができてしまいます。

今回の防音個室は吸音材ではなく吸音構造を作って音を止める方式です。よって接着が一番重要になります。

空気が漏れないように接着する必要があります。

これから脚の長さを調整してきれいな平面を出します。

Category: 防音, 製造, 防音個室

防音個室の制作を始めました

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今日は防音ドアに使うドアハンドルが届きました。

ドアハンドル

防音個室の素材はほとんど紙なのでこのハンドルでドアを閉めて大丈夫なのか心配です。

ドアを閉めたときの固定はネオジウム磁石を使う方が簡単かも知れませんね。

これはやってみた方が分かるのでとりあえずこのハンドルを付けて完成させてみます。

防音壁単体の遮音性能は500Hzで32dBだったのでマンションでトランペットが吹けると思います。これもやってみないと分かりませんね。

強化ダンボールの固定

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強化ダンボールの固定金具

防音個室の図面ができました。この写真の金具は強化ダンボールの固定用です。

図面から各パーツの部品図に展開します。この金具で固定できるように書きます。

やっとひと山越えた感じです。早く1号機を作って試します。

Category: 防音, 設計, 防音個室

音響透過損失の測定

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無響室

最後の音響透過損失の測定に来ました。

この形状を測定し最終の形を決めます。これから防音個室の設計に入ります。早く完成させて自分で使ってみたいです。

性能が予定通りであり販売できそうなら製品化します。ヤマハの半値程度で販売できるように設計したいと思います。

マンションやアパートで思いっきりトランペットを吹けるようになれば良いと思います。また、そういう性能である必要があります。

質量則との差を計算してみました。

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質量則の計算式

何回も音響透過損失を測定していますが、質量則よりもはるかに性能が良くないと開発した意味がありません。そこで、念のため質量則の計算式を石川県工業試験場の方に教えて頂きました。

測定したパネルの重量(質量)は7kgでした。

計算したところ質量則より実測値が10dBほど良い値が出ていました。これは形状を工夫した価値がありました。何回も測定していて質量則で計算した値に負けていたらただの重い板を置いた方が高性能ということになります。

そうじゃなくてよかった。

これで軽くて遮音性能が良い板を開発したことになります。

これから、実際の防音個室として製品設計を始めます。

吸音パネルの原理図

このとき測定した吸音パネルの動作原理です。AからDへ順を追って説明します。

A:長さLの筒があります。左端は塞がっており右端が開いています。

B:音は空気の粗密波です。濃いところが筒に入ってきます。そうすると筒の中にある空気が圧縮されます。空気のバネのように圧縮されます。

C:次に、空気の密度の薄いところが入ってきます。そうするとAで押された空気が戻ります。空気のバネが伸びる感じです。

D:また元の状態に戻ります。このあと空気の密度が濃いところがやってきます。

この繰り返しにより空気のバネで音を反射させずに止めることができます。止めるということは遮音していると言うことになります。この筒の構造を紙、プラスチック、金属何でも良いので同じ形状を作ると同じ遮音性能(吸音性能)になるということです。

また、綿やスポンジを使っていないため水に濡れても性能は落ちません。屋外で使用できる吸音、遮音パネルとして使用できるということです。

音響透過損失測定(量産タイプ)

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防音パネルを改良し音響透過損失を測定に来ました。防音個室自作というレベルではなく商品化のための測定です。

今回の特徴は、量産を見越してパネルを改良した点です。2018年12月に測定したときは500Hzで透過損失が37dBと好成績が出ました。

今回は量産を考慮し軽く安価にすることが目的です。素材を見直し防音個室として組み立てたとき柱が不要で紙製防音パネルだけで組み立てできる事が必要条件です。

これだと、組み立てサービス付きの引っ越し便で全国配送と設置ができます。

ですから、今回の測定は販売を見据えた改良パネルの性能測定です。

写真の右側が反響室です。左側が無響室です。

部屋を仕切る壁に1m×1mの穴がありそこに今回制作した防音パネルを取り付けて反響室から出た音が無響室にどれだけ漏れてくるかを測定します。

測定結果

●のグラフは2018年12月に測定したパネルの性能です。500Hzで37dBの性能が出ています。▲のグラフは今回の測定データです。500Hzでは32dBでした。向上した周波数は低音と高音です。トランペットやバイオリンの高音を止める性能は上がったと思います。低音に関しても上がりました。バスクラリネットなどはこの音域が出るのではないでしょうか。

パネルを製造する際に接着を行うのですが接着した際にパネルが少し反る傾向があります。反らないように治具を制作し接着するのですが多少平面が崩れても外壁や内壁に影響が出ない構造を考えました。またサンプルをつくり測定する必要があるかも知れませんが、軽く安くYAMAHAなみの性能を実現するためにはあと1回測定の必要があります。今回よりも性能は上がります。

YAMAHAのアビテックスは音響透過損失30dB、35dB、40dBの3種類あります。一応、このレベルに入ってます。これを安価に軽量に実現するための試行錯誤です。