クラウドファンディング実行例を説明します。実際に商品を開発しクラウドファンディングで予約販売した例です。

まず、クラウドファンディングをご説明します。

クラウドファンディングとは、「群衆（Crowd）」と「資金調達（Funding）」を組み合わせた言葉で、インターネットを通じて不特定多数の人から少額ずつ資金を集める仕組みです。

プロジェクトを立ち上げたい人（起案者）が、専用のプラットフォームに企画を掲載し、それに共感・応援したいと思った人（支援者）が資金を提供します。

クラウドファンディングの基本的な流れ

プロジェクトの企画・作成
- 起案者は、実現したいプロジェクトの内容、目標金額、資金の使い道、支援者へのリターン（見返り）などを具体的にまとめ、クラウドファンディングのプラットフォームに掲載します。
- プロジェクトの魅力や熱意を伝えることが成功の鍵となります。
資金募集
- 掲載されたプロジェクトは、プラットフォームを通じて多くの人々に公開されます。
- 支援者は、プロジェクトの内容を見て、共感した分だけ少額から支援を行います。
目標金額の達成と資金の受け取り
- 募集期間中に目標金額に達した場合、プロジェクトが成立となり、起案者は集まった資金からプラットフォームの手数料を差し引いた金額を受け取ります。
- 目標金額に達しなかった場合の資金の扱いには、プロジェクトによって「All or Nothing型」（目標未達成の場合は支援金が返金される）と「All In型」（目標未達成でも支援金を受け取れる）の2種類があります。
プロジェクトの実行とリターンの提供
- 資金を受け取った起案者は、プロジェクトを実行に移します。
- 支援者に対して、あらかじめ約束したリターンを提供します。リターンは、製品やサービス、感謝のメッセージ、活動報告など、プロジェクトの内容によって様々です。

クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングには、主に以下の種類があります。

購入型
- 支援者は、資金を提供することで、そのプロジェクトで開発された製品やサービス、イベントへの参加権などを「購入」する形でリターンを受け取ります。
- 日本で最も一般的な形式です。
- 例：新製品の開発費用、映画製作費、アーティストの作品制作費など。
寄付型
- 支援者は、社会貢献や慈善活動を目的として、金銭的なリターンを求めずに資金を提供します。
- 起案者は、被災地支援や環境保護、医療支援などの非営利団体や個人であることが多いです。
- 例：災害復興支援、NPO団体の活動資金、地域活性化プロジェクトなど。
投資型
- 支援者は、金銭的なリターンを期待して資金を提供します。
- さらに細かく分類されます。
  - 融資型（ソーシャルレンディング）: 支援者が、特定の事業を行う企業に融資を行い、利息をリターンとして受け取ります。
  - 株式投資型: 支援者が、企業の未公開株を取得する形で資金を提供し、企業の成長による将来的なリターンを期待します。

クラウドファンディングのメリット

起案者にとって：
- 銀行からの融資が難しい個人や小規模な事業でも、資金調達の機会を得られる。
- 製品やサービスの需要を事前に確認でき、テストマーケティングとして活用できる。
- 多くの人にプロジェクトを知ってもらうための広報活動になる。
支援者にとって：
- まだ世に出ていないユニークな製品やサービスを、いち早く手に入れられる可能性がある。
- 自分が応援したい人や活動に直接的に貢献できる。
- 投資型の場合は、金銭的なリターンを得る可能性がある。