今日の廃棄物(トムソン型)と、現在の製品に至る道。

今日は、ある「大きな型」を廃棄することにしました。(写真左)

これは、段ボールのパーツを型抜きするための「トムソン型」です。 そして右側の写真は、その型を使って試作した「段ボール製のドア」です。

 

過去の試み:「すべて段ボール」での防音個室

 

以前、防音個室の開発プロジェクトで、「すべての部品を段ボールの型抜きで安価に作れないか」と考えた時期がありました。

写真のドアもその試みの一つで、当時は本気で「すべて段ボール」での実現を目指していました。そのために、これほど大きなトムソン型まで製造したのです。

 

試行錯誤の末に、現在の形へ

 

しかし、ご存知の通り、現在の防音個室はこの形状(仕様)ではありません。 この試作は、うまくいきませんでした。

今日、この使わなくなったトムソン型を廃棄します。 私は、使わないもの、過去のプロジェクトの残骸は、どんどん廃棄する主義です。

なぜなら、このような無数の実験と失敗があったからこそ、試行錯誤の末に「現在の防音個室の最適な形状」にたどり着くことができたからです。

 

簡単に見えるものの裏側

 

完成した製品だけを見ると、とてもシンプルで簡単そうに見えるかもしれません。 しかし、その「最適解」にたどり着くまでには、ここでお見せしたような、世に出なかった試作品(=廃棄物)のための膨大な時間と費用が費やされています。

この廃棄は、私たちが次のステップへ進むための、一つの区切りです。