想像_クラウドファンディングとは

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帝国ニュース北陸版(出典:帝国データバンク発行 帝国ニュース北陸版)

株式会社ソロモン 代表取締役 砂原康治 (商品開発アドバイザー)

 最近、クラウドファンディングの質問が多いので少し解説してみたいと思います。一例として、新商品のアイディアはあるが、資金が無い場合を考えてみます。私は、アイディアと資金は同じくらい価値があると思っています。アイディアを出し、資金を準備し、実務を行い売上に到達するのが普通ですが、1995年頃、なぜ全て自分で準備しなければならないのだろうと思いました。いずれアイディアと資金をマッチングさせる仕組みができるだろうと思いましたが、ビジネスプランの評価など手間がかかるため私は、取り組みたいとは思いませんでした。しかし、現在クラウドファンディングというインフラがあります。
 具体的に仕組みを説明します。まず、クラウドファンディング会社の選び方です。新製品を世に出したいとします。カテゴリは”プロダクト”になります。各クラウドファンディングのサイトを見て”プロダクト”のカテゴリにいくつのプロジェクトが掲載されているか確認します。一番多く掲載されているサイトが候補になります。その種のプロジェクトを実行する人が多いということです。次に、集客力を調べます。各クラウドファンディングの会員数を調べます。この2つの値を掛けて数値の大きい方を選ぶと大きい売上が期待できます。目的は多くの人に見てもらい多くの資金を集めることです。地域密着型などと書いてあるクラウドファンディングは候補から外れます。理由は、地域に密着する必要がないからです。広く多くの人に知ってもらうことが目的です。
 プロジェクトを申し込んで承認されると、次はプロジェクトページを作成します。写真、説明文、動画を作る必要があります。必要なツールは、写真加工ソフト、動画編集ソフト、一眼レフカメラ(商品撮影用)、YouTubeのアカウントになります。
 プロジェクトページが完成しプロジェクトがスタートします。スタートするとクラウドファンディング会社から会員宛に新規プロジェクトをお知らせするメールが配信されます。そこでスタートダッシュを決め全売上の半分近くを獲得します。方法はいろいろありますがここでは省きます。そして予定期間が終了しプロジェクトが成功します。終了後、商品を準備し予定の期日までに配送します。配送が完了するとクラウドファンディング会社から手数料を引いた金額が振り込まれます。これで在庫負担無く商品を販売する事ができました。
 重要なのは、その後です。クラウドファンディングで集客し商品が売れるのは良いのですが、そのあと継続的に販売できるかが問題になります。プロジェクト実行中に知名度を上げ、自社のwebサイトやamazon、Yahooショッピングなどへ誘導する必要があります。着地点を決めてプロジェクト全体を考えなければなりません。あくまでもクラウドファンディングは起爆剤です。その後、継続して売れていくと立ち上げに成功したことになります。商品化に成功するためには自社のwebサイトの集客力を付けておく必要もあります。ここまでが全体の流れになります。ちなみに私のクラウドファンディングの成績は5戦5勝です。

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