ケータイミラー

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今日はケータイミラーです。

携帯電話の画面を鏡として使うフィルムです。

当時(1999年頃)液晶画面はすべてノングレア(つや消し)でした。

背景が写り込まないためです。

パソコンも携帯電話も背景が写り込まないように表面はつや消しでした。

ある夏の日、電車に乗りました。

汗だくだったので自分の顔を見ようと携帯電話の画面を見ました。

しかし、つや消しなので写らないのです。

これはダメだと思いハーフミラーのフィルムを画面に貼ってみました。

バックライトが点いた時は液晶画面が見えてバックライトが消えている時は背景が写るようになりました。

そして、商品化しようと決めました。

特許出願、パッケージデザイン、製品製作、営業を連続5日で完了しました。

月曜日の朝やろうと決めて金曜日の夕方JR金沢駅のコンビニで販売していたのです。

製品は下の写真になります。

バックライトが消えるときれいな鏡として使えます。

そして1ヶ月が過ぎました。

1店舗で108個売れました。

メーカーとしての粗利は約100円です。1店舗当たりの月額の粗利は約1万円です。

ということはローソンなどの8000店舗持っているコンビニに入れば月額8千万円の粗利ということです。

大ヒットだと思いました。

そして、面識のあるサークルKの名古屋へ行きました。

サークルKの担当者:「いいけどな~」

私:「採用してください。」

サークルKの担当者:「いいけどな~」

という会話で終了しました。

 

そうこうしているうちにS製作所がまったく同じ物を出してきました。

これはデッドコピーの販売になるので不正競争防止法違反になるのではないかと言ったところ、正式に言ってきなさいと開き直られました。

すったもんだしているうちに一番早く液晶画面をつやありにしたのはソニーでした。

テレビの画面をツヤありにして出してきたのです。

さすがです。

それ以来、携帯電話も液晶テレビやパソコンのモニターはツヤありになりました。

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