優先権証明書

特許手続きの習熟と、「先行技術調査」がもたらした成果

 

先日、初めて「優先権証明書」の実物が届きました。

これは、外国へ特許出願する際に、日本での出願日を基準に審査してもらうため(=優先権主張)に、出願先の国の特許庁へ提出する重要な書類です。

今までは、こうした手続きはすべて特許事務所にお任せしていました。「優先権主張」という言葉こそ知っていましたが、実際に自分で作業するのは初めてです。この証明書を手にし、特許に関する様々な手続きに、私自身がだいぶ慣れてきたことを実感しています。

 

成果の源泉:「不都合がない程度に」という教え

 

私が特許のことをいろいろと学んだ方は、かつてこうアドバイスしてくれました。

「自分のやることは、不都合がない程度に(完璧を目指しすぎず)できればいいですよ。」

この言葉のおかげで、私は「先行技術調査」(すでにある技術を調べること)に臆することなく取り組むことができました。その方を師と仰いでから10年近く経過しますが、調査での大きなミスはありません。

 

成果:希望通りの特許取得率 100%

 

そして、地道な調査を続けた結果、明確な成果も出ています。

直近の10年間で審査請求を行った特許に関して言えば、私たちが希望した権利範囲のままで特許を取得できた確率が、100% となっています。

これは、出願前の「先行技術調査」がうまくいっており、戦うべきポイントと権利化できる範囲を正確に見極められているからだと確信しています。

今回、優先権証明書という新たな実務に触れたことも、この10年の積み重ねの延長線上にあると感じています。