熱を使わずに霜と結露を予防するカーブミラーの開発経緯です。
研究を始めたのは1993年です。物としては開発に成功しましたが特許を使う企業が現れず実用化は行っていません。
1993年に放射冷却の研究を始めて現在に至ります。
放射冷却という現象を理解すれば温暖化対策のためのくふうができると思います。この研究を通して感じました。
現在は、放射冷却を住宅の室内を冷やすために利用する特許を保有しています。
この研究が元になりました。
発明家 砂原康治の活動を紹介します。
熱を使わずに霜と結露を予防するカーブミラーの開発経緯です。
研究を始めたのは1993年です。物としては開発に成功しましたが特許を使う企業が現れず実用化は行っていません。
1993年に放射冷却の研究を始めて現在に至ります。
放射冷却という現象を理解すれば温暖化対策のためのくふうができると思います。この研究を通して感じました。
現在は、放射冷却を住宅の室内を冷やすために利用する特許を保有しています。
この研究が元になりました。
放射冷却による結露や霜は、地球と宇宙との間でおこる熱の移動によって地表付近にあ
この現象に興味を持った砂原康治が18年の研究の結果、熱を使わずに放射冷却のなかで屋外に置いた物を気温より冷やさない方法を発明しました。
18年を費やした砂原康治の研究内容を説明します。
カーブミラーの研究成果はビジネスとしては成果はありませんでしたが温暖化傾向の中いろいろな物を冷却する用途に応用できます。
次は、エネルギーを使わずに冷却する研究に着手します。
参加費 1000円/人
(2015年1月31日15時~ ITプラザ武蔵 5F 第2研修室)
定員15人
ついに最終回です。
消費電力を極力抑えてみました。
これは1Wのファンをデューティ50%で動作させ平均0.5W消費しました。
すると、風力が弱く周囲まで風が回らなかったようです。
今まで鏡面の裏に風を当てる効率を追求してきました。
できるだけ弱い風で鏡面の裏面とカーブミラー内部の空気を撹拌して馴染ませてきました。
今回は構造的に弱い風量でも風速を上げる方法を考えました。
下の図のように鏡面の裏面に少しすき間を空けて仕切板を設置します。
仕切板の中心に電動ファンを付けて裏側へ空気を引きます。
そうすると仕切板の裏側は空気が流れる断面積が大きく空気がゆっくり流れます。
逆に仕切板より表側(鏡面裏)は空気が流れる断面積を小さくしてあるので空気が速く流れます。
これにより電動ファンの能力は同じでも鏡面裏の空気の速度を上げることができます。
そうすれば空気と鏡面と温度が馴染みやすくなります。
単純ですが流量を変えずに流速を上げる方法です。
以上です。
ミラーの結露予防にここまでしつこく研究してみました。
そして、ミラーメーカー3社に提案してみました。
A社:うちは光触媒の設備投資をしてしまったから方式を変えずにいく。
B社:高機能のミラーを販売しても通常のミラーを販売しても役所の予算は同じだから売上も同じです。新しいことをする必要がありません。(18年前に結露と霜対策のテーマを持ち込んできた会社です。)
C社:無償なら使ってやっても良い。
ということで1円にもなりませんでした。チャンチャン。
しかし、特許を検索する限り放射冷却を一番理解しているのは私ではないかと思います。
そのとき無駄だと思っても3年で7割、5年で10割役に立ちます。いつもそう感じています。
この失敗(失敗ではなく実験結果)は根っこだと思っています。
屋外で気温や湿度を測定していると気が付いたことがあります。
放射冷却が起こると地表付近から冷えていきます。
徐々に上の方の空気が冷えていきます。
確認のため建物の2階から熱電対の温度計を2種類の高さで垂らしてみました。
結果はやはり上の方が温度が高いという値が出ました。
それも高さ1mで1℃くらい温度が違ってきます。
1m上は1℃温度が高い空気があるのです。
そしてその温度分布は等高線のように少し凸凹しています。
このような空気の層ができるのです。
ということは1m上の空気を吸い込めばミラーはその付近にある空気よりも高い温度を保てるということかと思いました。
そこで実験してみました。
それが上の写真です。
左が普通のミラーで右が上から空気を吸い込むパイプを取り付けました。
一応、これで放射冷却を応用した結露と霜の対策はできました。
しかし、空気を吸い込むということは穴が開いているということです。
虫や葉っぱが入って故障するだろうなと思いました。
原理は良いのだけどこの穴が欠点です。
ということでこの方式は断念しました。
しかし、放射冷却というものがだんだん理解できてきました。
特願2000-297710
今日は、ここまでにします。次回をお楽しみに。
今から20年以上前、あるカーブミラーメーカーから霜と結露が無いカーブミラーが作れないかという問題が持ち込まれました。
現在販売されている結露と霜が付きにくいミラーは下記の方式です。
1.蓄熱材を入れて昼の温度を蓄えて夜間結露しないようにする。 → 昼夜の気温が逆転するとそのミラーだけ結露している。
2.ヒーターを入れて電力で加熱する。 → 電源を引く必要がある。
3.光触媒を塗って親水性を高めて濡れても水が粒にならないようにする。 → 気温が氷点下になると霜になり見えない。
という対処療法のミラーしか存在しなかったのです。
そこで電線を引かずに、蓄熱材を入れずに、結露や霜が付かないミラーを発明することになりました。
これが私に出された問題です。今日はここまでにしておきます。
このあと18年も研究することになるとは思いませんでした。