創造_いしかわ大学連携インキュベータ

出典:帝国データバンク発行 帝国ニュース北陸版 2025年8月22日


株式会社ソロモン 代表取締役 砂原康治 (商品開発アドバイザー)

 今回は、インキュベーション施設についてのお話です。
私は現在、いしかわ大学連携インキュベータ(以下「i-BIRD」)のチーフインキュベーションマネージャーを務めさせていただいています。

○ インキュベーションとは
 インキュベーションとは、新製品や新事業を開発する企業を育てる仕組みを指します。
 i-BIRDは、さまざまな大学と連携しながら製品開発を進める大学連携型インキュベーション施設です。入居企業は、大学の研究シーズや技術を活用しながら、事業化に向けた取り組みを行っています。

○ インキュベーションマネージャーとは
 i-BIRDには、常駐するインキュベーションマネージャーが2名おり、入居企業の成長を支援しています。また、インキュベーションマネージャーは次の経験があります。
・起業経験がある
・製品開発の経験がある
・自社製品の販売経験がある
・事業や会社、技術などの権利を販売した経験がある
・資金調達の経験がある(増資、借入、権利販売など手段は問わない)

 これらのことから、入居企業がこれから経験することをすでに経験していることが、インキュベーションマネージャーには求められています。特に、最近は販売力の強化が重要だと感じています。製品を開発するだけではなく、ネットを活用して知名度を上げ、販売につなげる仕組みが不可欠です。成功体験がないと、自社が事業の「何合目」にいるのか分からないまま、採算が取れずに資本金(滑走路)が尽き、離陸できずに終わるケースもあります。
 そのため、製品開発以外で最も重要なのは販売力です。

○ 入居企業と入居のメリット
 現在、i-BIRDには食品、機械、バイオ、映像、建築など幅広い分野の企業が入居しています。仕事をする場所はどこにでもありますが、入居するメリットを生み出すことがマネージャーの役割です。その取り組みの一例として、入居企業間の交流・取引を促す仕組みがあります。昨年度は、食品関連の企業が増えてきたため、全社に集まってもらいミーティングを実施しました。その結果、相互取引が生まれ、入居のメリットが一つ増えました。
 今後は、食品分野以外でも、企業間取引につながる仕組みづくりを進めていきたいと考えています。

○ 入居企業の社員が起業するケース
 最近は、副業を認める企業が増えています。i-BIRDでも、入居企業の社員が新たに起業し、i-BIRD内に別の部屋を借りて法人設立を行うケースがありました。サラリーマンとしての仕事と、自分の会社の仕事が廊下を歩くだけで切り替えられる効率の良さを実感されていると思います。

○ 居室の種類
 i-BIRDの居室は、8㎡から60㎡まで複数の広さがあり、用途に合わせて選べます。床仕様も以下の3種類があります。
・ウエットラボ(水や薬品を扱える仕様)
・カーペットのドライラボ(オフィス向け)
・重量物が置ける試作ラボ
多様な業種の方に利用していただける環境が整っています。
ご興味がある方は下記までお問い合わせください。

いしかわ大学連携インキュベータ(i-BIRD)
〒921-8836 石川県野々市市末松三丁目570番
Tel: 076-246-4150
info@i-bird.smrj.go.jp
https://www.smrj.go.jp/incubation/i-bird/

起業家のための「滑走路」と「管制塔」:いしかわ大学連携インキュベータ(i-BIRD)が提供する、成功への最短ルート

「優れたアイデアや技術はある。しかし、どうすれば事業を軌道に乗せられるのか?」 「孤独な戦いに、リソースも精神もすり減りそうだ…」

もしあなたがそんな悩みを抱える起業家、あるいは未来の起業家なら、ぜひこの先を読み進めてください。私たちは、石川県であなたの挑戦を成功へと導く「離陸の場所」を提供しています。

今回は、私がチーフインキュベーションマネージャーを務める「いしかわ大学連携インキュベータ(i-BIRD)」について、その役割と本当の価値をお話しします。

 

1. インキュベーション施設とは? – 単なる「箱」ではない、成長のための生態系

 

まず「インキュベーション」とは、卵を温めて孵化させるように、新しい事業や製品を開発する企業を大切に育てる仕組みのことです。

i-BIRDは、その名の通り、地域の大学が持つ研究シーズや専門技術と企業を結びつける「大学連携型」のインキュベーション施設です。ここでは、単に仕事場を貸すだけではありません。アイデアという「種」が、事業という「大樹」に育つための土壌、水、光、つまり成長に必要な生態系(エコシステム)そのものを提供することを目指しています。

 

2. なぜ「経験者」の伴走が必要か? – インキュベーションマネージャーの存在価値

 

i-BIRDには、2名のインキュベーションマネージャーが常駐し、入居企業の成長を日々サポートしています。私たちは、いわば起業家がこれから進む道のりを少しだけ先に歩いたことがある「水先案内人」です。

私たちが持つべき経験は、非常に具体的です。

  • 起業経験

  • 製品開発の経験

  • 自社製品の販売経験

  • 事業や会社の売却(M&A)経験

  • 資金調達(増資、借入など)の経験

なぜなら、これらは入居企業の皆さんが、これから必ず直面する壁だからです。私たちは、その壁の乗り越え方、あるいは「そもそもその壁は避けて通れる」という知見を、実体験に基づいて提供します。

特に私が近年、最も重要だと痛感しているのが「販売力」です。

素晴らしい飛行機(=製品)を開発しても、離陸するための滑走路(=資本金)が尽きてしまっては、空を飛ぶことはできません。販売力とは、その滑走路を力強く加速し、飛び立つための強力なエンジンです。自社が今、事業の「何合目」にいるのかを客観的に把握し、適切なタイミングで収益を上げる戦略がなければ、どんな優れたアイデアも夢のまま終わってしまいます。私たちは、そのエンジン作りを全力で支援します。

 

3. i-BIRDに入居する「本当の価値」 – 偶然の出会いが化学反応を生む

 

仕事をする場所は、今やどこにでもあります。では、なぜi-BIRDを選ぶ価値があるのか?その答えは、「意図的に作られた、イノベーションが生まれる環境」にあります。

私たちの役割は、入居企業間の点と点を結び、新たなビジネスという線を引く「触媒」となることです。

例えば、昨年度は施設内に食品関連の企業が増えてきたため、交流ミーティングを企画しました。その結果、ある企業の製品パッケージを別の企業がデザインし、また別の企業がその販路開拓を手伝うといった「相互取引」が自然発生的に生まれました。これは、i-BIRDという場所に集ったからこそ生まれた、新たな付加価値です。

今後は、食品分野だけでなく、機械、バイオ、映像、建築といった多様な入居企業の間で、このような化学反応を数多く起こしていきたいと考えています。

 

4. 新しい働き方の実験場 – 社員が「社長」になる場所

 

最近、副業を認める企業が増える中で、i-BIRDでも新しい働き方のモデルが生まれています。

ある入居企業の優秀な社員が、自らのアイデアで新たに起業し、同じi-BIRD内に別の部屋を借りて法人を設立したのです。彼は、普段は会社員として、そして一歩廊下に出れば自社の社長として、二つの顔をシームレスに切り替えながら働いています。この効率性と柔軟性は、まさに時代の先端を行く働き方と言えるでしょう。

 

5. あなたの事業フェーズに寄り添う空間

 

i-BIRDは、企業のあらゆる成長フェーズに対応できる物理的な環境も備えています。

  • 居室サイズ: 創業期のミニマムな8㎡から、事業拡大に対応する60㎡まで。

  • 床仕様:

    • ウェットラボ: 水や薬品を扱うバイオ・化学研究に。

    • ドライラボ(カーペット): ITやデザインなどのオフィスワークに。

    • 試作ラボ: 重量物が設置可能な、ものづくりの拠点に。

あなたの事業の成長と共に、オフィスも進化させることができます。

 

あなたの挑戦を、お待ちしています

 

私たちの仕事は、挑戦する起業家の孤独に寄り添い、その熱い想いを形にするお手伝いをすることです。もし、あなたが本気で事業を成長させたいと願うなら、ぜひ一度i-BIRDを訪れてみてください。

あなたの挑戦を、私たちは全力でサポートします。

ご興味がある方は、下記までお気軽にお問い合わせください。

いしかわ大学連携インキュベータ(i-BIRD)
〒921-8836 石川県野々市市末松三丁目570番
Tel: 076-246-4150
info@i-bird.smrj.go.jp
https://www.smrj.go.jp/incubation/i-bird/