「今日見つけたこの情報、記録に残しておきたい」 「あとで『その日に確実に存在した』という証明がほしい」
皆さんも、そんな場面に遭遇することはありませんか? 本来であれば「公証人役場」で確定日付をもらうのが確実ですが、手間も費用もかかります。そこで私が実践している、少しユニークな方法(裏ワザ)をご紹介します。
■ 私の方法:自分宛ての「書留郵便」を送る
公証役場へ行くのが面倒な時、私は「書留郵便」を使います。
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方法: 証拠となる書類を封筒に入れ、自分宛てに書留で発送します。
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効果: 郵便局の「消印」が押されて戻ってくるため、その日付に中身が存在した証明になります。
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重要ルール: 届いた封筒は、絶対に開封してはいけません。 開封すると「その日付にその紙が入っていたこと」が証明できなくなります。いざという時まで、封をしたまま保管します。
【3通送る理由】 私はいつも、予備を含めて3通送るようにしています。 裁判などで証拠として使う際、「相手に見せる用」「裁判所で開封する用」「予備」が必要になるためです(最低2通でも良いでしょう)。
今回は、SNSで見かけた「ある情報」を封印しました。何を入れたのかは秘密ですが……SNSって怖いですね(笑)。
(ここからは、一般的な「先使用権」の解説です)
■ 基礎知識:特許制度における「先使用権」とは
そもそも先使用権とは、他人が特許を出願する前から、すでにその発明を実施(または準備)していた場合に認められる権利です。 これを持っていれば、特許権者から「特許侵害だ!」と言われても、継続してその事業を行うことができます。(国への登録は不要です)
【先使用権を確保するための証拠】 トラブルになった際、「特許出願の時点で、すでにやっていた」と証明するには、以下のような客観的証拠が必要です。
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発明の完成証明: 試作品、実験ノート、開発計画書など
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事業準備の証明: 設備の購入契約書、見積書、販売計画書など
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日付の証明: タイムスタンプ付きデータ、内容証明郵便、公証役場の認証など
先使用権は自動的に発生しますが、「証明責任」は自分にあります。 私が実践している「書留郵便」も、上記「日付の証明」の一つとして機能させるための工夫です。いざという時のために、日頃から証拠を管理しておくことが大切ですね。
留意点
- 秘密管理の徹底: 発明の内容を秘密として管理することが重要です。発明が公知になると、特許出願ができなくなるだけでなく、先使用権の主張も難しくなる可能性があります。
- 証拠の継続的な管理: 一度作成した証拠だけでなく、発明の実施状況や準備の進捗を継続的に記録し、証拠を更新していくことが望ましいです。
- 専門家への相談: 特許に関する紛争は専門的知識を要するため、弁理士や弁護士などの専門家に相談することを推奨します。
先使用権は、特許制度の盲点を補完する重要な権利です。特許出願をしていなくても、日頃から証拠を保全しておくことで、将来の事業活動を守る備えとなります。
